ゼロ秒思考 書評

【書評】最強の「独学」仕事術 ~自力で成長する20の鍵

 

本日は、赤羽雄二さんの新作最強の「独学」仕事術の書評です。
※著作に書かれていない私の所感も含まれます。

前回、人を動かす話し方のブログでも書きましたが、結局やるかやらないかは自分次第、なのですが、

やるときめたときにどうやって成長するのかついて具体的なことをお伝えいたします。

こんな方におすすめ

  • 仕事で成果を出したいビジネスパーソン
  • 成長をしたいがどうするのがいいかわからないビジネスパーソン
  • 本を読んだけど、何から手を付けていいのかわからない人

 

目次

リモートワークで成長をするのがなぜ難しいか

 

誰もやり方を教えてくれない

 

リモートワークになると、これまで当然のようにあったOJTでの手取り足取り対面で指導をする機会が減ります。

教わる側、教える側、どちらの立場に立っても、リモートで何かを伝える/学ぶというのは時間がかかります。
これは多くの方が経験していることだと思います。

そのせいでリモートワーク下で、上司/先輩がスキルを伝える機会は極端に減っており、学ぶ機会が減っています。

 

できる人でも伝えることは極めて不得手

 

また、仕事ができる人/スキルがある方でも伝えることはとても不得手な方が多いです。

自分ができることをできない人に伝えるのは一定の経験やコツが必要だからです。

少なくともできない人が何が原因でつまずくのかわからない場合、うまく教えることは困難です。

さらに、できる人は、才能があって他の人ができないことを容易にできたり、尋常ではない努力で身につけたり、やり方が他の方に適用できるレベルでないこともあり、できることと伝えることは一致しないこともあります。

名選手、名コーチにあらず。ということはよく起こります。

 

ITなどにより新入社員でもすぐ覚えられる単純な仕事が減った

 

以前は、電話番、コピー取り、議事録取りなど誰でもできる単純な仕事がありました。
右も左も分からない新入社員は、最初は単純な仕事からスタートし、そこから会社の動きやコツなどを覚えます

電話であれば、その部署にかかってくる電話はどういうもので、取次をしながら社内外の関係者を覚えられます。
コピー取りであれば、コピーを取るついでに自分も作成された資料を読むことで、多くのインプットを得られます。
議事録も同様です。誰がどんな発言をして、どういうことを記録として残すのか、どういう表現が適切か、上司のレビューを受けながらビジネスとしてふさわしい表現、関係者の考えていることなどを学べます。

これらの単純な仕事は、誰でもできる分とっつきやすくすぐに成果も出ますし、意義を考えて真剣に取り組むことで成長の機会にもなりやすいです。

ただし、残念ながらITなどに代替され、働き方改革の名のものと、どんどんなくなっています

単純で付加価値が低い仕事が減ることは、会社にとっていいことではあるのですが、
誰でもできてすぐに成果が挙げられる仕事が減っていることも成長の機会が減っている要因だと私は考えます。

成長をする必然性

 

最初から任せられる仕事の難易度は確実に上がっている

 

先程の説明の繰り返しになりますが、これから発生する仕事はどんな会社でも確実に難易度が上がります。

これは、新入社員だけでなくベテランの社員でも今までと同じことをやっていれば良い、ということではなく、新しいチャレンジがどんどん発生しています。

DXは良い例ですが、上司も経営者も正解がわからない誰もやったことがないミッションを突然任せられる、ということが今後頻繁に起こります。

しかも比較的短期での結果を求められることが多く、仕事をしながら自らも成長をするということができないと、成果は出せません。

世の中の変化といえばそれまでですが、ビジネスで結果を出す難易度はこれまで以上に上がっています。

 

目の前の仕事がすぐに変化する/なくなる

 

仕事の難易度が上がっているからこそ、成長できるようにしないといけません。

変化が早い環境に対しての対応力が非常に重要です。

30年後になくなる仕事、などの記事が世の中を賑わせたことがありますが、その仕事に該当していなくても自分の今ある仕事が無くなる可能性は誰しもが0ではありません。

また、10年前にやっていたことと世の中の環境が変化していることは間違いなく、自分の仕事がなくなったときに別のことができるのか?という対応力は身につけておいたほうが良いです。

 

当面残る仕事でも、そこに余った人が押し寄せる

 

また、自分の仕事がAIなどに代替できない仕事だとしても安心はできません。

他のAIに代替された仕事から溢れた人が回ってきます。そうすると、今後は自分よりも優秀で給与も低い人と同じ仕事をかけて勝負することがありえます。

すでに、飲食業ではそういうことが起こっており、コロナにより失業した方々は別の職種に変更している方も多いはずです。

仕事がなくならないから安心、ということはありえないと思ったほうが良いです。

 

変化した経験がないとすぐに変わることが難しくなる

 

こういう環境変化が起こったときに、自分が変化しようと思っても過去に自分が変化に対応した経験がないとどうしていいのかわからないことが多いです。

新しいことを学ぶ/体験がないと、適応力は衰えます

毎日のルーチンに慣れすぎてしまうと変化自体を避けてしまう傾向が強くなるからです。

会社で新しい仕組みややり方を導入しようとするとすぐ反対したり抵抗する人がいるのを目にしたことはないでしょうか。

彼らが反対をするのは新しい仕組みが非効率だと言っているのではなく、今まで慣れたやり方を変えること自体を受け入れることを恐れて、いろいろな理由をつけて反対していることが多いです。

その気持はわからなくもないですが、横目でそういう人を見てどう思うのか?自分がそうなったらどうか?ということを想像すると、変化することの重要性は大事だとすぐわかるのではないでしょうか。

 

まずは何をするか

 

それでは成長をするために何をするか、それは本書を読めばわかります。

本では、「独学」で成長する10の鍵、「独学」で結果を出す6つの鍵、「独学」でストレスを減らす4つの鍵と全部で20の鍵が書かれています。

この20の鍵をできる限り同時に開ける取り組みをすれば確実に成長します。

いや、成長しなほうがおかしいと思うくらい具体的かつ即効性のあるノウハウが記載されています。

また、これまで他の赤羽さんの著作を読んでいる方は、改めてこの著作で赤羽さんが繰り返し伝えようとしていることは納得できると思います。

ここでは、私なりに成長のために役立つことを記載したいと思います。

 

目の前の仕事で成果を上げる

 

とにかく目の前の仕事で成果を上げることが成長の近道です。これに尽きると思います。

これは20の鍵には含まれませんが、本の様々なところにヒントが出ています。

なぜ成長をすべきかというと、仕事やプライベートでやりたいと思ったことに対して成果を出すためです。

成果を出したければ脇目も振らずあらゆる手を尽くしやり抜くことでしか出ません。

また、このプロセスを全速力でやり抜くからこそ自分のスキルが伸びるのです。

筋トレに例えるとわかりやすいですが、自分が余裕で持てる重りを担いでも筋肉に刺激が入らずトレーニングになりません。

持てるかどうかギリギリの負荷で苦しい思いをしながらおもりを担ぐからそれに体が適応しようとして筋肉が増えます。仕事も同様です。

きついのは確かですが、きついときこそ自分の能力が伸びていると信じて目の前の成果に全力で取り組んでみてください。

 

新しいことにチャレンジする

 

そして成長をするには、何でもいいので新しいことにチャレンジすることが良いです。

仕事でも趣味でもどちらでも良いと思います。

新しいことは最初は苦労したり、うまくできなかったり、自分より年下の人に教えを請うたり、色々嫌なことも多いです。

ただ、今後目の前に起こる仕事の変化は、音楽なんてやったこともなく楽譜も読めないのに明日から交響楽団に入ってバイオリンを演奏しろ、みたいなレベルで自分が全くやったことないことをやることも普通に起こりえます。

そういうときに、新しいことでも自分なりに取り組んで身につける、という経験があれば、その経験を応用することも可能です。

仕事につながるスキルが一番いいですが、趣味でもいいです。

身につけたものが自分の人生を豊かにすることにつながりそうで、興味が持てるものであれば何でもいいです。

 

身近なところから行動を変え、身に起こった変化を観察する

 

新しいチャレンジが大変な場合、とにかくなんでもいいので日々やっている行動を変えてみることをおすすめします。

通勤経路が複数あるなら違う電車で移動する、とか、一駅歩いて帰宅する、睡眠時間を変えず起床と就寝時間を変える、しばらくあっていない友人に連絡を取る、毎日ビールを飲むなら一日くらい止めて炭酸水に変えてみる、スマホの電源を切って一日過ごす、などです。

変えると自分が感じることがいくつかあるはずなので、その変化を観察してメモ書きをしてみましょう。

本の中に小さな成功体験を積む、ということが書いてありますが、そのとおりだと私は思います。

いきなり成功体験が難しい場合は、何でもいいので行動を変えてみて得られることを体感してみると、何かを変えることはそんなに難しくもないし、いいこともいっぱいある、ということに気づけると思います。

 

どういうスタンスで取り組むか

 

とはいえ、こういうことをやるのはちょっと、、、と抵抗を示す方も多いと思います。

そこで、どういうスタンスで取り組むと良いか、私なりに日々感じていることを書きたいと思います。

明日死ぬと思って余計なことは気にしない/人からどう見られるかを捨てる

 

私が好きな言葉で、田坂広志さんがおっしゃっていた死生観に関するものがあります。それは、

人はいつか死ぬ
いつ死ぬかは誰もわからない
今日と同じ日は二度とこない

ということです。

人生100年時代という言葉が流行りましたが、こう言われると自分が100歳まで生きれることが保証されているかのように勘違いする方も多いです。

しかし、生きる確率は高くても確実に生きれるかどうかは誰にも保証はないですし、今日と同じ日は二度と来ません。

後悔は先立たず、もう明日死ぬと思ったら今できることを全力でやるはずだし、人の目なんて気にならないと思います。

 

ネガティブな人は全力で避ける⇒嫌なやつより自分が幸せになれば勝ち

 

自分がなにか行動を変えようとすると、必ずネガティブなことを言ってくる人が残念ながらいます。

本書では、最低限のコミュニケーションを取りつつ、極力避けるとアドバイスがあります。

これはそのとおりですが、避けたところでどうしても嫌なやつを許せない、と思ってもやもやが晴れないケースがあるかもしれません。

もうこれは、その人の立場でメモを書いて解消をするしかないです。

できれば生い立ちから今に至るまでなんでそんな嫌なヤツになったのか?を書くとそこまで嫌なやつではなくむしろ可愛そうな人だと多少は思えるようになるはずです。

もう一つコツがあるとすると、その人よりも自分が幸せだと思える人生を歩めればそれでいい、と割り切ることです。

これは難しいことかもしれませんが、どんなに嫌なやつでも自分より不幸な人生を送っていると思えばあまり気にならなくなるのではないでしょうか。

 

極限までスピードを上げる工夫をする

 

これは、本書にも書いてありますし、スピードを上げるためだけで「速さはすべてを解決する」という本が書かれています。

全速力で駆け抜けているときに余計なことは目に入らないので、結局最高速で走るのが一番効率がいいです。

 

アウトプットをする

 

学んだことはアウトプットしましょう。

本書では、パワーポイント等のスライドにまとめることを推奨していますが、一番シンプルなアウトプットは学んだことを人にそのまま話すことです。

インプットをするときにアウトプットをすることを前提で取り組むと集中度合いも大きく変わってきます。

 

まとめ

 

元も子もないが、どうするかは自分次第

 

本の冒頭にもありますが、結局自分がどうしたいのか、どういう人生を送れれば満足なのか?ということを問いかけて、それを実現するためにできることをすべてやり抜く、ということが重要になります。

このどうしたいか、ということについては、本には書いてありませんので自分で考えるしかありません。

どうしたいか、がわからない場合は、前章でも書きましたが、

目の前のことに集中する⇒やり抜くことで今やっていることが向いているかどうか分かる

新しいことにチャレンジする⇒新しいことが自分にあっているかどうか分かる

という2つをやり続けることをおすすめします。

 

ノウハウは本にある、それをどう実践するか

本にやることは明確に書いてあります。読んだら実行すればいいだけです。最後に、この実行のエンジンとなるヒントを書いて終わりにしようと思います。

 

仲間を作る

 

何でもそうですが、一人でやるより複数人でやったほうが長続きしやすいです。人は社会性のある生き物なので、周りの環境に影響は受けます。

できる限り良い影響を受けるようにするために、多くの仲間を作って取り組むことをおすすめします。

赤羽さんがサロンを運営しており、成長意欲の高い仲間が多く、大変刺激になります。

私も2020年の10月から入っていますが、有志で多くの勉強会をしながら仲間と一緒に成長をすることができておりとても充実しています。

赤羽さんのオンラインサロンはこちら

 

勇気を持って発信する

 

アウトプットする、ということに近いですが、何でも宣言をして発信することです。

発信するためには、人が理解できる形まで整理することになり、そのこと自体が成長になります。

また、宣言するとそれが良い意味でのプレッシャーになり、やらざるを得なくなります。

勇気がいることですが、外圧をうまく使い、周りの人からのフィードバックをもらうことで成長は加速します。

 

以上になります。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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