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夫に家事をしつけるには 【書評】ダンナちゃんよくできました!

皆さんこんにちは。IGAです。

本日は、ダンナちゃんよくできました、というエッセイを紹介します。

この本は、エイミー・サザーランドというニューヨーク・タイムズなどで執筆をしているジャーナリストが書いたものです。

副題にシャチがジャンプを覚え、夫が家事を覚える魔法の水族館プログラムとあります。

この本は、ジャーナリストとして動物トレーナーの専門学校を取材した著者が、そのエッセンスを夫や身近な人に適用したところ、夫が家事を積極的に引き受けるようになり、人間関係が良好になった体験を書いたエッセイです。

 

この本の対象

  • 夫にどうにかして家事をやらせたい奥様
  • 子供のしつけに悩む親御さん

サマリ

  • 夫に対して、厳しく注意しても、説教しても、家事の重要性を伝えても無駄
  • とにかく少しでも家事に協力してくれたら褒める
  • 望まない行動にもいちいち怒らない、無視する
  • 夫の家事に限らず、子供のしつけ、部下の教育、その他人間関係を良好にすることにも有効

 

目次

 

この本の特徴~シャチがジャンプを覚え、夫が家事を覚える魔法の水族館プログラムとは

この著者は部屋を片付けず脱いだ洗濯物を床に放置し、運転が荒く、鍵を家の中になくしてイライラする夫に悩まされ、母親とは仲がいいが、最近耳が悪くなってきて補聴器をつけろとアドバイスをすると、老いを認めたくない母親とすぐ喧嘩になる、などよくありがちな悩みを抱えている方でした。

ジャーナリストとして、動物トレーナーの専門学校を取材することになり、様々な動物へのトレーニングプログラムを自らも体験していました。

動物に芸を身に着けさせるプログラムは、体系化されていて理にかなっているものばかりです。

ふとしたときに、このプログラムを人間にも当てはめてみたらどうなるだろうか?と思いつき、夫に当てはめていったところ、家事をやらなかった夫が積極的に家事をやるようになりました。

その体験をエッセイとして記事に載せたところ、その記事を見た夫が著者に対して同じことをやるようになり、更に夫婦関係も良好になっていった、というストーリーです。

エッセイなので、ビジネス書のように要点をまとめてわかりやすく伝えるというより、アメリカのDINKSの生活の中での体験談を筆者の言葉で伝えているため、一部わかりにく表現もあるのですが、実際の動物のトレーニングの様子と夫の変わり方の対比が面白い書籍です。

※2020年8月末現在、絶版になっており、Amazonでも中古でしか取引されておりません。しかも在庫が少ないことを見越してかなりの高価格がついています。

そのため、面倒ですが図書館などで入手することをおすすめします。

動物が行動を身につけるには

著者は動物トレーナーを育成する専門学校の取材を通して、様々な動物に芸を身につけさせしつけをするために必要なことを紹介してくれます。

トレーナーとして未熟な学生とベテラントレーナの違い、自分自身もトレーニングを体験することで気づいたこと、過去に動物トレーナー界で起こった事故など、具体的なエピソードが有りとてもわかりやすいです。

いくつか有益と思える示唆をまとめてみました。

 

動物は関連性を解釈できない

そもそも言葉を使うことができないので、意図を伝えることは非常に難しいです。

さらに動物は複雑な物事の関連性を解釈できません

例えば、意図的ではないにしてもうっかり犬のしっぽを踏んでしまったとしたら、人間ならすぐに謝ってよそ見をしていたとか、わざとではないと伝えることができますが、動物はそんなことはわかりません。

うっかり尻尾を踏んでしまったら、踏んだ相手を敵とみなして距離をおいたり、その場所が身の危険を生じさせる場所と勘違いして近づかない、などの行動を取ることもあります。

 

人間の意図する動作と動物の解釈は異なる

例えば、人間はコミュニケーションを取るとき相手の目を見ます。

目を見て話しなさい、ということをしつけられた人もいるでしょうし、会話をするときに目を合わせてくれない人は自分のことを嫌っているのかも、、と思う方もいるかも知れません。

しかし、動物によっては、目を合わせる=獲物として自分を狙っている、とか、敵意を持っているという解釈をする種もいます。

また、子供の動物や小動物などは可愛いさのあまり抱きしめたい、と思う人も多いと思います。

しかし、一部の人間に飼いならされている動物以外、自分より体の大きな動物に抱きしめられる=餌にされる危険が極めて高い、という捉え方をします。

そのため、人間が好意的に動物にする行為が、その動物自身がどう捉えるのか、ということを知らずにやってしまうと、裏目に出ることもあります。

 

これは、人間でも起こりうることがあります。

よくあるのは、日本人は人や方向を指で指しますが、国によっては指で指されることを良しとしない文化の国もあります。

そのため、自分が良かれと思ってやろうとすることが、相手にとって好ましいかどうか、ということをよく判断しないといけません。

そのためには、その人が何をすると喜び、何をすると嫌がるのか、ということをよく知る必要があります。

夫が家事を身につけるには

この著書は、専門学校での学びや気づきを夫に適用しています。

結果、面白いように夫の行動が変わり、家事を積極的に手伝い、車のスピードの出しすぎがなくなり、理想的な夫へと変わっていきました

そのエッセンスは、夫だけでなく、自分の家族、身近な人にも適用できる考え方なのでそれを紹介したいと思います。

この本のAmazonのレビューで、人間を動物扱いする表現が気に入らない、的なことを書いている人がいましたが、人間も動物の一種です。

もちろん、理性で本能を制御し、言葉を操ることができる点では違いますが、生存本能に沿った行動を取る点では共通なことも多く、褒められれば嬉しいし、攻撃されればその対象を避ける点は同じです。

家畜のように人を扱え、といっているのではなく、人間と動物の共通点から、より良い行動を促すためにトレーナーの工夫の良いエッセンスを取り入れてみましょう、ということです。

良い行動は即座に褒める

とにかく良い行動をした場合は、即座に褒めましょう。

即座に、というのがポイントです。すぐにフィードバックをしないと、あとから言われても嬉しさは減ってしまうからです。

躊躇なく、即座に、できるだけポジティブにフィードバックをする、というのはアクティブリスニングにも通じるものがありますね。

動物の場合は、餌などのご褒美を与えます。餌も細切れにして細かく与えるようにします。

たくさんあげてしまうと、食べることに夢中になり、訓練がストップしてしまったり、食べて満腹になると良い行動を忘れてしまうからです。

そして、完璧でなくても望ましい行動に向かっていくたびに褒めることが重要です。

アシカが台に登ってワッカを鼻でキャッチする芸を仕込むときは、台に登ったら餌を与え、トレーナの方を向いたら餌を与え、ワッカを取ろうとしたら餌を与え、キャッチできたら餌を与えます。

一足とびに難しいことをやらせるのではなく、一つずつ段階的に行動をしつけていきます。

夫も家事を完璧にしなくても、自分で食べた食器を台所に持っていったら褒め、他の家族の食器も片付けてくれたら褒め、食器を流し台の水につけてくれたら褒め、スポンジに手を取って洗ってくれたら褒め、洗ったあとの流し台に溜まったカスをきれいにしてくれたら褒めまくるのです。

バカにしているように見えますが、仕事で疲れて帰ってきた夫は思考力が極めて低下しています。

犬以下です。いや、犬と比較するのも失礼なくらい、家事に関してはレベルが低い言葉も通じない得体のしれない生き物をしつけると思ってやるといいです。

これを繰り返していくと、数ヶ月くらいで勝手に洗濯物を自分でやり、頼んでもないのに掃除機をかけたり、風呂の浴槽を磨いてくれます

何しろ私もそうだったので間違いないです。

妻は、本を読んでませんが、なぜか最近になってやたらと家事をすると褒めてくれるようになったので、私も調子に乗って色々やるようになりました。

昔はやらないことで怒られたり、喧嘩になったこともあるのですが、私の行動はあまり変わりませんでした。

怒られても嫌なものは嫌だったのです。

ということで、望ましくない行動をするときにどうするかについて説明します。

 

望ましくない行動はすべて無視する

ここがポイントですが、望ましくない行動に対しての正しいリアクションは、「すべて無視する」、です。

動物でも人間でも、何かしら相手が反応があると同じことを繰り返してしまいます。

子供が、スーパーでお菓子を買ってほしいときに、ひたすら駄々をこねたとします。親が最後に根負けしてお菓子を買ってしまうことはもちろん、なだめるために抱きしめたり優しい言葉をかけたとしても、子供からすると、駄々をこねるとお菓子がもらえる、優しくしてくれる、と無意識に紐付けてしまいます。

そのため、駄々をこねた子供に親が構うことを繰り返してしまうと、都合が悪い時に不機嫌になったほうが自分が得だ、ということを無意識に学習してしまいます。

仮に優しくするのではなく、怒る、しかる、注意する、というネガティブな反応をしてもだめです。

更に癇癪を起こしたり、機嫌を損ねてしまい、自分のやった行動と相手のネガティブなリアクションがセットになって記憶として残ってしまい、返って逆効果です。

怒られて嬉しいと思う人はいません。

会社で怒られながら仕事を覚えて成長をした、ということを言う人がいますが、間違いだと思ったほうがいいです。

その怒られながら身につけた仕事は、怒られないくても身についたものではなかったでしょうか

例外的に命の危険に関わるような仕事のときは効果がありそれは後述しますが、そうでないスキルについては、望ましくない行動は無視をすることです。

大事なのは、相手が望ましくない行動をとったときは、全て無視をすることです。

リアクションがなければ、その行動をすることになんの意味もない、と解釈するようになり、そのうち望ましくない行動自体をやめるようになります

この著者も、ダンナがスピードを出して運転をすることが怖く注意をしますが、逆にスピードが上がったり、イライラして喧嘩になり、ろくな事がなかったようです。

それが、注意を止めて一切気にしないようになってからは、徐々にアクセルを抑えるシーンが増えて夫の行動が変わっていったようです。

命の危険につながる行動に対しては

あまり日常生活で、身の危険につながる行動というのは少ないですが、そういう場面に遭遇したときは、無視ではなく即座に適切なリアクションをしましょう。

プライベートでも仕事でも関係ありません。その時は身の安全が最優先で、しつけは後回しです。

動物のトレーニングでも、肉食動物に対しては、トレーナーは餌と勘違いされないように常に威厳を保つようにしますし、空腹のときは近づきません。

自分より体格の大きい動物が危険な行動をしそうな予兆を見抜いたときは、訓練は中止し、適切に対処をします。

まとめ コントロールできるものにフォーカスする

アクティブリスニングの記事でも書きましたが、そもそも人を制御し思い通りに動かすことは不可能です。

繰り返し伝えていますが、他人をコントロールすることほど、愚かな行為はありません

そんな中、物事を良い方向に持っていくには、良い行動に対して即座に褒め、感謝を伝えることです。

望ましくない行動については、全て相手にしないことです。

よく政治家などの問題発言をマスコミは面白がって取り上げますが、本当に良くない発言に対しては何もリアクションをせずスルーすることが、最も効果があります。

激しく抗議をすることも大事ですが、かえって逆の立場の意見を持つ人を煽ることになり、やり方によってはマイナスになってしまいます。

気に入らないことについては、苛つくこともあります。

そんなときこそ、どうしてこの人はこんな愚かな行動をするのだろうか?と相手の立場から冷静になってスルーするほうが好転することが多いです。

怒りをぶつけても絶対に思う通りにならないと肝に銘じて、日々楽しく生きられるようにしたいですね。

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